『わかったつもり』

理解するとは・・・


「理解する」
この言葉ほど曖昧な言葉はないと思う。
何をもって理解しているとするのか?
その基準が人によって違うからです。

本当の理解とはどのように得られるのか。
その疑問を解決するためのヒントを
この本に求めました。

 人は文脈に矛盾を感じないで読み進めることができると
その読んだものに対して「わかったつもり」になる。
「わかったつもり」という状態が一番厄介であり、
内容に対して正しく理解していないにもかかわらず、
理解しているつもりになっているということである。
 なぜ「わかったつもり」になってしまうかというと、
人は自分が持っている情報から作られた仮定を持ち込んで、
読んでしまったり、文章の構成に惑わされてしまうことで
細かい部分を読み飛ばしてしまうことから起こる。
 この「わかったつもり」の状態に陥らないためには、
「わかったつもり」の状態に陥っていることを認識すること。
自分で内容についてまとめられなければ、まず間違いなく
「わかったつもり」の状態に陥っているであろう。
また、その状態に陥っているとするなら新たな文脈、
部分から新しい意味の引き出しを行うべきである。


以上が内容のまとめです。
自分は文章を読むということは
著者とコミュニケーションをとっているのだと思っている。
わかったつもりというコミュニケーションロスは
本を読むことだけに限ったことではないでしょう。


相手の立場にたって物事を考えることが
コミュニケーションロスを防ぐ一番の手であると思います。
さらにそこに自分の分析、考えを反映させることが
出来たときに始めて理解したといえるのでしょう。


わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)

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