影響力の武器

限定だと知るとついつい欲しくなったことがある
丁寧に接客してくれる店員が勧めてくれる商品をついつい買ってしまったことがある
テレビの録音笑いにつられて笑ってしまうことがある

あなたはこれらの行動を取ったことが過去に必ずあるはずである。
ならば読むべきである、この本を・・・


「何が人を動かすのか」ということを徹底的に分析した本である。
著者は日常で事あるごとに騙されてきた。
もう騙されたくない。
騙されないためにはどうすればいいんだ。
行き着いた答えは相手のやり口を徹底的に理解すること。
分析した結果、次のものが著者を苦しめていることが分かった。

  • コミットメント
  • お返しの機会
  • 類似した他社の承諾反応
  • 好意あるいは友情の感情
  • 権威からの命令
  • 希少性に関する情報

これらの要因は、どのようなときにノーではなく
エスと言った方が得をするかについて、
非常に信頼性の高い手がかりを提供してくれるからだ。

情報を完全に分析しようとする気がなかったり、
そうしようにも時間やエネルギー、認知的資源がない場合に
私達はこれらの手がかりだけを使う傾向が強まる。

  • 急いでいるとき
  • ストレスを感じているとき
  • 確信がもてないとき
  • 関心がもてないとき
  • 注意がそらされているとき
  • 疲れているとき

私達は利用可能な情報にあまり注意を払わない。
これらの状況のもとで決定を下すとき、「良い証拠が一つで十分」という、
原始的だがそうせざるを得ないやり方に逆戻りしてしまい騙されるのである。


至極当然の話なのだが、こういう状況に上手く追い込まれたときに
その術を回避することは限りなく難しいと言わざるをえない。
最も人間が本能で行動しているからこそ論理的ではない行動を起こしてしまうのだ。


そういう状況に追い込まれない。
または高い倫理性においてこれらの知識を使う。
どちらの面においてしても学ぶべきところはあまりに多い。
人間ならば読むべき一冊と言えるレベルである。


考える技術・書く技術に並んで殿堂入りといえる著である。
内容は学術的で最初はとっつきにくいが読んでいけば次第に慣れる。
激しくオススメします。


この本に書いている内容を理解できれば

のいずれにもなることができるだろう・・・


影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか