反転−闇社会の守護神と呼ばれて
- 検察官と弁護士
- 起訴する側とされる側
これだけはっきりと、物事の表と裏を
体験できる人はそうそういないのではないか。
だからこそ、この本には、
日本社会の闇が鮮明に映し出されているとのだと思う。
日本国家の根幹すなわち政治家、官僚、財界が裏社会との癒着を含めた
事件の真相が実名をあげて驚くべきほど明るみになっている。
それだけでもこの本は読む価値があるのだが、
田中森一という人物の半生を描いたノンフィクション小説としても
十分に楽しめる本だと感じた。
とても印象に残った一説。
当たり前のことだが、人間の心のなかには誰しも神と悪魔が共存している。その濃淡が異なるだけだ。普通に人間は、うちに潜む悪魔を押さえ込みながら、生きている。悪魔が表に出れば、罪を犯す。ただそれだけのことだ。そんなことは理屈ではみなわかっているが、実際にはそうはならない。それを肌で感じてきた。
そう、何事も紙一重なんですね。
その一瞬の判断に理性があるのか。
冷静に考えられなくなったら自問しなくてはいけませんね・・・
- 作者: 田中森一
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
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